ベルギーからのお客様が資料館に来てくださいました
先日、当蔵の資料館にベルギーからのお客様がお越しくださいました。日本各地を巡るご旅行の途中で、わざわざ山形まで足を延ばしていただいたとのことです。最初に滞在されたのは大阪だったそうで、「大阪もとても楽しかったけれど、山形に来てみると町の雰囲気が落ち着いていて、どこかホッとする」とお話しされていました。都会の賑わいを楽しんだ後に、のどかな景色と穏やかな空気に包まれると、その違いがより鮮明に感じられるのでしょう。私たちも、地元の良さを改めて再認識させてもらったように思います。
館内ではまず、酒造りの歴史や展示物を見学いただきました。日本酒の造りに関してはまだあまり詳しくはご存じなかったようですが、興味深そうに一つひとつの道具をご覧になっていました。言葉の壁も多少ありましたが、身振り手振りを交えながら説明すると熱心に耳を傾けてくださり、私たちにとっても楽しい交流のひとときになりました。
その後、試飲コーナーへご案内しました。いくつかの銘柄を味わっていただきながら、それぞれの特徴や飲み方の違いをご紹介しました。特に気に入っていただけたのは 「澤正宗 雪女神48」。山形県産の酒米「雪女神」を48%まで磨いて仕込んだ純米大吟醸で、華やかな香りと透明感のある味わいが魅力のお酒です。一口飲まれると「とてもクリアで、フルーティーな香りが心地よい」と笑顔で感想を伝えてくださいました。海外の方にも雪女神の上品な味わいがしっかり届いていることを実感し、蔵人としても嬉しい瞬間でした。
さらにもうひとつ特に気に入っていただいたのが 梅酒 です。日本酒をベースに仕込んだ梅酒は、甘みと酸味のバランスがよく、飲みやすさから海外の方にも人気があります。「爽やかで飲みやすいので、食後にも合いそう」とおっしゃっており、お二人の表情から気に入っていただけたことが伝わってきました。日本酒だけでなく、こうしたリキュール系のお酒が新しい日本酒文化への入り口となることも多く、国境を越えて楽しんでいただけるのは大変ありがたいことです。
短い時間ではありましたが、ベルギーからの遠い旅路の中で当蔵に立ち寄ってくださったことは、私たちにとっても大きな励みになりました。大阪の華やかさと山形の穏やかさ、その両方を体験したからこそ伝わる「ホッとする」という感想に、私たちの酒蔵や資料館が提供できる価値を再確認できたように思います。
お帰りの際には「また日本に来たら山形に寄りたい」と言っていただき、笑顔で手を振ってくださいました。私たちも「その時にはぜひまた澤正宗と梅酒を楽しんでください」とお伝えしました。
国や文化が違っても、酒を通じて自然に会話が生まれ、互いに笑顔を交わせること。それこそが日本酒の持つ力だと改めて感じさせてもらえた一日でした。
